犬と子供

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子育てをしながら毎回感じることがあるのですが、それは、犬も子供も「遊びの中から社会性を学ぶ」ということ。

犬も子供もしつけは重要ではありますが、何より「遊び」を重視してあげると、様々なことを楽しく覚えてくれます。

出張訓練の際、飼い主さんから「愛犬とどうやって遊んだらよいかわからない」「何分間遊んであげたらいいですか?」というご質問が結構多くありました。

私は子供の頃から犬が常に身近にいて、犬との触れ合い方や遊び方が自然と身についていましたが、初めて犬を飼われる方は今までご経験がないので、どうやって遊んだらよいのかわからないというのも無理もありません。

ドッグトレーナーは見習い訓練士の頃からたくさんの犬たちと接する中で、遊び方や褒めるタイミングなども学び、訓練士として独立する頃には、犬と上手に遊ぶことができるようになっています。

よく「訓練所に預けると訓練士の言うことは聞くけど、飼い主の言うことは聞かない」と、訓練士が批判されることもありますが、愛犬が「訓練士との遊びの方が楽しい♪」と思っている場合もあります。

ですので、愛犬にそう思われないよう、訓練士任せではなく、飼い主さんがメインでトレーニングすることをおすすめいたします。

人間の子供もそうですが、よく遊んでくれる大人の言うことは聞くものです。

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少し話は変わりますが、私の息子がまだ0歳の時に、育児本を読み過ぎて色々と混乱し、息子とどうやって遊べばよいか悩んだ時期がありました。

飼い主さん同様、「何分くらい遊んだらよいのだろう」と思ったこともありました。

育児本も犬のしつけ本同様、著者によって正反対のしつけ方を書いてあり、混乱することが多かったです。

例えば、「男の子はあまり抱きしめないほうがよい」と書いてあるかと思えば、別の本には「男の子ほど、たくさん抱きしめたほうがよい」とあるのです。

色んな育児本を読みましたが、私の結論は「たくさん抱きしめたほうがよい」でした^^

赤ちゃんを育てることは私にとっては未知の世界だったので、自分の子供とは言え、やはり新米ママは新米ママ。
保育経験の豊富な保育士さんにはかないませんでした。

本よりも、実際に保育士さんや先輩ママ達の経験談をお聞きした方がずっと私のためになりました。

現在4歳の息子。
毎日たくさん抱きしめて、たくさん笑って・・・を繰り返しているうちに、自然と息子と遊ぶことに夢中になり、「何分間遊べばいいのか」など考えなくなりました。

これ、子犬の遊びにも言えることだなと感じます。

例えば、義務感でダラダラと長時間遊ぶよりも、たった10分でも飼い主さんが心から楽しんで愛犬と遊んだほうが、絆が強くなると思います。

そして、愛犬と遊ぶ楽しさを知ったら、もっともっと遊んであげたくなり、ドッグスポーツなどを始める方もいらっしゃいます。

【補足・・・子犬の社会化期はあっという間に過ぎてしまいます。ですので、愛犬と飼い主さんだけで家の中で遊ぶことよりも、外へ出て幅広い年齢層の人たちに、愛犬を抱っこしてもらったり遊んでもらうなど、社会化トレーニングを重視した生活を心がけてくださいね。】

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初めて犬を飼われて、どうやって遊んだらよいか悩んでいる飼い主さんがいましたら、どうかご心配なさらないでください。

毎日子犬とスキンシップをとって、抱きしめて、適当に遊んで(←本当に適当でいいです)、ご自分が歩きたい場所でお散歩するなどしているうちに、自然と愛犬との接し方が分かるようになってきます。

子犬の頃からたくさんスキンシップを行っておくと、触られ慣れているため、動物病院での診察もスムーズに終わります。

ただひとつだけ、愛犬を甘やかしすぎないようご注意くださいね。

なぜかと言いますと、私の経験上、甘やかされて育ったワンちゃんは、飼い主さんが頼りないと感じるのか、流血するほど飼い主を咬んだり、休むことなく吠え続けるなど、深刻な問題行動を引き起こしていたことが多かったからです。

(アルファ・シンドローム 【権威症候群】については、否定している犬の行動学者もおりますので、行動学の専門用語は、ここでは触れないでおきますね^^)

よく「飼い主さんがリーダーになりましょう」とありますが、「リーダー」という言葉にピンと来ない方は、犬の「お父さん、お母さん」になるぞ!と思ってしつけてみてくださいね。

甘やかしすぎると、反抗期が来た中学生のように、「うるせ~!くそばばぁ!」とか思われちゃうかもしれませんのでご注意ください。笑

しつけ本には犬の習性等も書いてありますので、色んな本を読んでみることはいいことですが、混乱して愛犬と過ごすことがストレスになるほど読み過ぎないでくださいね。

本の読み過ぎでしつけで頭がいっぱいになり、子犬と遊ぶことにストレスを感じている飼い主さんがいらっしゃいます。

そのような方は、まずは一旦本を読むのを止めて、愛犬を抱きしめたり、撫でてあげるなどして、スキンシップを取ることを優先してみてください。

ドッグランなどで他のワンちゃん達を眺めるだけでも良いかと思います。(スキンシップを取ると咬まれてしまう等、問題行動がある場合は、ドッグトレーナーや犬の専門家にご相談ください。)

人間はもともと誰もが動物と上手につきあえる術を持っていると思います。

犬も子供も、遊びが大切♪

そして、大人も息抜きが大切。

しつけに疲れたら、飼い主さんご自身が楽しいと思える場所で、愛犬と過ごしてみてくださいね。